執筆者:食品衛生責任者 牟田 元気(むた もとき)
イクラの保存方法と賞味期限は?
イクラは秋から冬にかけて
出回りますが、お寿司にもおせちにも
酢の物などの彩りにも何かと必要な
食材ですよね。
また、イクラ丼なども美味しいですよね?
そんなイクラをたくさんもらったり
購入した場合保存はどうしたらよいのでしょうか?
こちらではイクラの保存方法と賞味期限について紹介いたします。
常温保存は大丈夫?
季節にもよると思いますが、
基本的に常温保存は避けましょう。
特に、20~30℃あたりで保存すると
腸炎ビブリオがいた場合に、増殖し食中毒の原因に
なります。また、他の細菌などにより腐敗が進みます。
注意したいのが、おにぎりなどに入れて、
お弁当などにもっていくなんてことは、
避けた方がいいかもしれません。
温かいご飯によってイクラは温められますし、
ご飯に塩分が吸収されて塩分濃度も下がり、
食中毒菌が繁殖しやすい状態になります。
どうしても、常温化で保存しなければいけないような場合は、
発泡スチロールに保冷剤などを詰め込んで、そこにイクラを
入れて、外気が入らないようにしっかりと蓋をして
できるだけ温度の低い直射日光の当たらないところで
保存しましょう。
保存期間(賞味期限)の目安は?
冬場の場合であっても、上記のような保存方法で
発泡スチロール内が冷蔵庫程度の温度だと
調味料によっても変わりますが、
せいぜい1日が限度と思った方が良いかと思います。
もし夏場の35℃などの高温化で置きっぱなしに
しておいたのなら、3時間でも食中毒が怖いです。
冷蔵保存方法は?
冷蔵保存の場合は、味付けされていないのであれば
味付けをしてから保存しましょう。
保存方法は、瓶に詰める、タッパーに入れるなど
できるだけ空気に触れさせないようにして
保存しましょう。
真空状態のもので、封を開けていない場合は
そのまま保存すればよいのですが、
開けてしまったのなら上記のように
空気に触れさせないような状態で保存します。
保存期間(賞味期限)の目安は?
冷蔵保存の賞味期限は、塩漬け・醤油漬けイクラの場合
おおむね3~5日程度を目安にすると良いでしょう。
ただし、塩加減が薄いような場合は、2~3日以内に食べた方が
良いでしょう。
調味料にお酒を使用しているものであれば、
10日間前後保存はできるかと思いますが、
おいしくいただくのであれば、早めに食べた方が良いかと
思います。
※いつ保存されたのか?どういった味付けを行なったかによって
期限は変わりますので、あくまでも目安です。
[quads id=1]
冷凍保存の場合は?
長期で保存したい場合は、冷凍保存が適しています。
ですが、鮮度が良いものはその日のうちに食べた方が
一番美味しくいただけます。
たくさんあって、困った場合に冷凍保存すると良いでしょう。
保存方法ですが、味付けされていない状態でも
味付けされている状態でも
空気に触れないように、タッパーや瓶など
密閉できるものに入れて、保存します。
ですが、味付けされていないものは味付けしてからの方が
使い勝手は良いかと思います。
なお、ラップなどで小分けに包んで
タッパーやフリーザーバッグなどに入れて
保存をすると、使い勝手が良くなります。

スーパーなどで売られているイクラについて
スーパーなどで売られている
味付けイクラは、すでに冷凍されたものを
解凍して販売されています。
ですので、このようなイクラは自宅で
冷凍すると再冷凍となってしまい
味が劣化してしまいますので、
冷凍せずに食べきった方が良いでしょう。
味付けイクラは、すでに冷凍されたものを
解凍して販売されています。
ですので、このようなイクラは自宅で
冷凍すると再冷凍となってしまい
味が劣化してしまいますので、
冷凍せずに食べきった方が良いでしょう。
解凍方法は?
解答方法は、食べる前日に冷蔵庫に移して
自然解凍すると良いでしょう。
急いでいる場合は、袋などに入れた状態で
流水をかける「流水解凍」をすると良いかと思います。
間違っても、電子レンジで解凍はしないようにしましょう。
保存期間(賞味期限)の目安は?
目安としては、1か月程度。
ですが、保存される方は数か月~半年程度
保存される方もおられます。
いずれにしても冷凍焼けしないよう
早めに食べた方が美味しくいただけるかと思います。
腐るとどうなる?どうなったら食べない方がいいの?
- 白く濁っている
- 異臭がする
- 変な味がする
- 明らかに糸を引いている
- 身崩れしているものがたくさんある
- 袋入りで未開封のものの場合で、袋が膨張している
- 20~30℃以上の状態で数時間置いている
このような場合は食べない方が良いでしょう。
イクラは傷んでくると身崩れを起こしてしまいます。
このようになっている場合は、だいたい臭いがするので
わかると思うのですが、わからない場合、
身崩れがたくさんあるようなら食べない方が無難でしょう。
高温化でしばらく置いておいたものは、たとえ味や見た目に
変化がなくても、食中毒が怖いので食べない方が良いかと思います。
まとめ
イクラだけではありませんが、美味しく食べるのであれば
できるだけ新鮮なうちに食べた方が良いです。
通常は、冷蔵保存で良いのですが、あまりにも多かった場合は、
多少味は劣化するかと思いますが、
冷凍保存する方が無駄なく食べれるかと思います。
ただし、上記にも書いたようにスーパーなどで
売られているものはすでに解凍されているものなので、
冷凍せずに食べきった方が良いです。