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卵の保存方法と賞味期限は?

執筆者:食品衛生責任者 牟田 元気(むた もとき)

卵の保存方法は常温が基本なのでしょうか?それとも冷蔵が基本なのでしょうか?
冷凍するとどうなるのか?など、卵の保存方法について紹介致します。
また、賞味期限についても紹介致します。

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卵の常温保存は?

卵

スーパーなどで並んでいる卵を見るとわかると思いますが、
常温の状態で並んでいますので、常温保存は可能です。
ただし、加熱することを前提に常温で保存してください。
※サルモネラ菌汚染の関係から食品衛生法でも生食用殻付き卵は10℃以下で保存することが望ましいとされています。

保存方法としては日光の当たらないできるだけ涼しい場所で保存します。
ただし、石油などの近くで保存してしまうとにおいが移ってしまいますので、
においの強いものと一緒に保存することは避けてください。

ただし、日本では食生活の観点から10℃以下での保存、つまり冷蔵庫での保存が望ましいとされていますので、
保存する際は、常温保存ではなく冷蔵保存するようにしましょう。

では、なぜスーパーなどでは常温で販売されているのかというと、
結露による傷みを防ぐために常温で販売されています。
もし、冷蔵で販売されていると、持って帰る時に、激しい温度変化により、
卵の表面に結露が発生して殻が濡れてしまいます。
殻には気孔という小さな穴が無数にあり、そこを通して繁殖した雑菌と水分が中に侵入してしまい、
状態が悪くなります。
それを防ぐために常温で販売されているのです。

冷蔵保存は?

冷蔵保存する場合は、卵ポケットに入れるか、パックのまま冷蔵庫に入れて保存すると良いでしょう。
ただし、卵ポケットが冷蔵庫のドアポケットについている場合、
扉を勢いよく閉めたりすると卵にひびが入る可能性があり、ひびが入ってしまうと
日持ちしませんので、卵ポケットが冷蔵庫のドアポケットに付いている場合は、
できれば、ドアポケットには置かずに振動が加わらない場所で保存するのが好ましいです。

卵の向きですが、尖った方を下に向けることにより割れにくくなります。
また、卵の丸みを帯びた部分には気室と呼ばれる呼吸をするための空気の部屋があります。
気室を上にすることで、黄身が安定して古くなった黄身が浮かんできても殻に触れることはありませんので、
鮮度が保たれやすいと言われています。

次に、卵は水洗いしないことです。
上記でも触れましたが、水が付くとそこに菌が繁殖して
気孔から中に侵入して日持ちが悪くなってしまいますので、
卵は洗わずに保存するようにしてください。
また、布などで拭くと卵の表面にクチクラと呼ばれる層があるのですが、
それが剥がれてしまい菌が侵入しやすくなりますので、
拭き取るということもしないでください。
使用する直前に洗うと良いでしょう。

保存期間(賞味期限)の目安は?

保存期間は季節によって変化します。

  • 夏場(7~9月)は産卵後16日以内
  • 春秋(4~6月、10~11月)は産卵後25日以内
  • 冬場(12~3月)は産卵後57日以内

となっています。
参照:日本卵業協会

生食のことを考えると、卵には賞味期限が付いていますので、
基本的にはそれに従ってください。

一般的には、産卵後2週間以内が賞味期限の目安となっています。

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冷凍保存はできるの?

できないことはないですが、卵を冷凍して解凍すると黄身の部分がトロっとしたように変化してしまいますので、生食ではなく、加熱用として使用することになると思います。

一般的に卵は冷蔵保存でも長期間保存できるため、
冷凍庫で保存する意味というものをあまり見いだせないのですが、
強いて言うなれば、ひびが入った卵や賞味期限を過ぎた古い卵などを冷凍保存すると
さらに日持ちするかと思われます。

冷凍卵の使い方ですが、解凍せずに直接ゆで卵にするか、
殻を剥いて半分に切って目玉焼きを作ると1個の卵で小さな2つの目玉焼きができますので、
そのように使用されると良いかと思います。

冷凍すると卵の性質が変化してしまいますので、
卵焼きやスクランブルエッグのように卵をかき混ぜて作るような料理は
作ることが出来ません。

なお、卵をかき混ぜて冷凍することもできますが、
かき混ぜると菌が繁殖しやすくなりますので、
基本的には冷凍保存はお勧めしません。

保存期間(賞味期限)の目安は?

冷凍保存の保存期間は基本的には1ヶ月。
それ以上保存することも可能ですが、保存期間が長くなると
冷凍焼けなどにより風味が変化する恐れがありますので、
こちらでは1ヶ月とさせていただきます。

ひびの入った卵や割った卵は長持ちしない

卵にひびが入ったり、割った卵は割っていない卵と比べて著しく保存期間が短くなります。
理由としては菌が内部に侵入して繁殖するためです。

ですので、ひびが入った卵や割った卵は、当日中に使用するか
遅くても翌日には使用してください。
もちろん10℃以下での保存をしてのお話です。

サルモネラ菌に汚染された卵の確率

新鮮な卵にどのくらいの割合でサルモネラ菌が存在するのか見ていくと、
日本で流通する生卵の汚染率は5000個~2万個に1個と考えられており、
その汚染された卵の中にいるサルモネラ菌の数は1個あたり10細胞程度のため、
汚染卵が新鮮な場合(賞味期限内で正しい保存法をしている場合)は
基本的に発症には至らない
ようです。
参照:食品微生物学(検査と制御方法)

汚染卵で食中毒が起こるかについてですが、
賞味期限内で冷蔵保存をしているのであれば、基本的にはサルモネラ菌が内部に存在していたとしても
食中毒には至りません。つまり、普通に食べても問題がないと言うことです。

この食中毒は食中毒菌であるサルモネラ菌を1個や2個摂取しただけでは発症せず、
通常は1万~10万個程度の菌を摂取すると発症するようです。
もちろん体調や抵抗力、大人と子供の違いや妊娠中であるかどうかによって
違いはありますので、参考程度にとどめておいてください。
参照:こおらす

もし心配であれば、中心部が75℃以上で1分以上加熱することで
サルモネラ菌は死滅します。

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ゆで卵と生卵はどっちが日持ちするの?

生卵の方がはるかに日持ちします。
茹でてしまうと、卵の中にあるリゾチームという菌を溶菌する作用のある酵素が失活してしまい
菌が繁殖しやすくなるためです。

ですので、ゆで卵を保存するよりも生卵を保存する方が賞味期限は長くなります。

関連記事

 

腐るとどうなるの?どうなったら食べない方がいいの?

  • ひびが入っている卵を長期間保存していた
  • 賞味期限を過ぎた卵を生食する
  • 常温で保存していた卵を生食する
  • 卵の中から振ったときに音がする
  • 洗った卵を冷蔵保存で長期間保存していた
  • 割ったときに異臭がする
  • 割ったときに黄身が崩れる

このような状態のものは食べない方が良いでしょう。

卵には賞味期限が設けられていますが、
これは生食する時のもので、賞味期限を過ぎたら生食はしないでください。
加熱することを前提でしたら、産卵後2ヶ月程度は日持ちします。

まとめ

卵の保存方法としては日本の食生活のことを考えると
基本的には冷蔵保存をお勧めします。
また、賞味期限内でしたら生食することもできます。
仮にサルモネラ菌に汚染された卵であったとしても、
冷蔵保存で賞味期限内であれば生食しても食中毒になることはありません。
ただし、心配なようでしたら加熱調理してから食べるようにしてください。

保存方法をまとめてみると、

  • 基本は冷蔵保存
  • 賞味期限内であれば生食可能
  • 洗ったり布で拭いて保存しない
  • 尖った方を下にする
  • できればドアポケットで保存しない
  • においの強いものの近くで保存しない

このようになります。

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