カレーは、常温で保存すると菌が繁殖してしまいますので、
基本的には冷蔵保存が良いでしょう。
3日以上保存する場合は、冷凍保存するのがベストです。
ただし、冷凍の場合は注意点があります。
カレーの常温保存は?
カレーの常温保存は、菌の繁殖を招くので、
冬であっても基本的にはしない方が良いでしょう。(夏など暖かい時期は常温保存しないように!)
しかし、どうしても常温で保存しなければならない状態も
あるかと思います。
その場合は、一度カレーを加熱します。(その際、焦げないように、またウェルシュ菌が酸素に弱いことからよくかき混ぜること)
カレーが冷めるまで蓋をせずに置いておきますが、冷たい水に鍋ごとつけておくなどできるだけ急速に冷やしましょう。
冷めたら、ふたをして常温で保存します。
蓋を取った状態で置くのが気になる様でしたら、
蓋をずらした状態で被せておくと良いでしょう。
また、保存する場所は、冷暗所が良いでしょう。
[illust_bubble subhead=”こまめに加熱が重要!” align=”right” color=”red” badge=”check” illst=”check-w3-l”]朝昼晩など1日に3回(できれば4回)、
しっかりと中まで火が通るように加熱してください。(熱に弱いウェルシュ菌もいるため、中心部が100℃で15分以上の加熱で死滅するウェルシュ菌もいる)
その時にかき混ぜて全体に火が
行き届くようにしましょう。
食べる前にもしっかりと全体を加熱して
食べてください。[/illust_bubble]
※10℃以下に保つか55℃以上を保つ
⇒詳しくは食品安全委員会|ウェルシュ菌による食中毒について
保存期間(賞味期限)の目安は?
常温保存の賞味期限は、季節や温度、保存環境などによって異なるため一概には言えませんが、条件付きで1日程度
夏場や梅雨時期、暖かい時期は、1日もたないこともあります。
5℃以下の環境ならもう少し保存できます。
※暖かい時期は10℃以下55℃以上に保つことが難しいため基本常温での保存はしないように
また、カレーなどの粘性のある食品にジャガイモや人参などを使用しますが、ウェルシュ菌は土や水中などに存在しますので、
調理前にはよく洗ってできるだけ除去してから調理することを心がけましょう。(ウェルシュ菌は食肉や魚肉にも付着しています)
ウェルシュ菌は厳密にいうと、耐熱性があり熱を加えると芽胞と呼ばれる形になります。
この状態になると100℃の加熱で4時間以上行なっても死滅させることができません。
また、ウェルシュ菌は50℃あたりから20℃の温度で繁殖しだしますので、
常温保存はできるだけ避けたいものです。
※最も繁殖する温度は40~45℃と言われています。
もし常温保存される場合は、加熱後急速に冷やす。もしくはウェルシュ菌が繁殖しない温度を保つ、
つまり加熱し続けることが必要でしょう。(その際よくかき混ぜる)
ウェルシュ菌の食中毒はウェルシュ菌の除去をどこまで行なっているか?
どれだけ多くのカレーを作っているか?によっても変わってきます。
大量に作るところから食中毒が見られやすいため、給食病とも呼ばれています。
一般的な家庭では大量と言ってもイベント等がない限り寸胴鍋で調理するほど大量には作ることはあまりないかと思われるため、
給食ほど気を使う必要はないかと思われますが、
ウェルシュ菌の存在は気にかけていた方が良いでしょう。
参考:加熱でも死なない食中毒 2.ウェルシュ菌|一般財団法人 東京顕微鏡院
参考書物:わかりやすい細菌性・ウイルス性食中毒|社団法人 日本食品衛生協会
カレーの冷蔵保存は?
カレーを保存するときは、上記の理由からできるだけ早めに冷まして
冷蔵保存した方が良いでしょう。
カレーが自然に冷めるのを待つと、表面は冷めても
中は温かい状態になり、菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
ですので、桶などに水を張り(氷を入れるとベター)その中に
鍋を入れて、かき混ぜながら冷まします。もしくは小分けにして冷却を速めるのも良いでしょう。(その際しっかりと空気に触れさせること)
冷めたらタッパーやジップ付き袋など密閉できる容器に入れて、
冷蔵保存します。
鍋ごと冷蔵庫に入れてしまうと、
冷蔵庫にカレーのにおいが付いてしまいますので、
注意しましょう。
また、かき混ぜるだけでなく、うちわなどであおぎながら
冷ますと早く冷めるかと思います。
翌日に食べきれないようなら、
傷みやすいじゃがいもは取り除いておいた方が
良いかもしれません。
※食べる際は必ずしっかりと加熱すること
保存期間(賞味期限)の目安は?
冷蔵保存の賞味期限は、2~3日程度
カレーの冷凍保存は?
カレーは、そのまま冷凍すると、具材のジャガイモが
カスカスになって、美味しくなくなるので、
じゃがいもは取り除くか、潰しておく必要があります。
気になる様でしたら人参も取り除くか潰しておきましょう。
上記の様に冷ましたら、タッパーかフリーザーバッグに入れます。
フリーザーバッグの場合は空気を抜いて
出来るだけ平らにしてから冷凍します。
解凍は、食べる前日に冷蔵庫に移して解凍します。
その後、電子レンジで加熱するか、
鍋に移して火にかけると良いでしょう。
フリーザーバッグの場合は、凍ったままレトルトカレーのように
湯煎することでも解凍できます。
凍った状態で電子レンジで温めると、水分が飛んで
カレーがパサパサになり美味しくなくなるので、注意しましょう。
ジャガイモやニンジンは、潰しているか取り除いているので、
食べるときにジャガイモやニンジンを入れなおすと良いでしょう。
保存期間(賞味期限)の目安は?
冷凍カレーの賞味期限は、1か月程度
[quads id=1]
どうなったら食べない方がいいの?腐るとどうなる?
[check_list image=”check1-r”]
- 酸っぱいにおいがする(異臭がする)
- 酸っぱい味がする・納豆っぽい味がする
- カビが生えている
- 表面に白い膜が張っている
- 常温で長時間放置していたもの
[/check_list]
このようになっていたら食べない方が良いでしょう。
季節や保存状態によっては、このような現象が1日で出ることも
あります。ちょっとでも怪しいと思ったら食べない方が良いかと思います。
カレーを捨てるより、下痢嘔吐で病院に行く方が高くつきますから・・・。
カレーのウェルシュ菌について
カレーにはウェルシュ菌という熱に耐性を持つ菌が
付着することがあります。この菌は、加熱しても死なないため、
常温などで保存しておくとどんどん繁殖していきます。
特にカレーはとろみがついており、栄養も充実しているため、
菌にとっては、嬉しい環境なのです。
このことからカレーを常温で保存しておくと、
危ないと言われています。
ウェルシュ菌を除く、多くの腐敗を招く菌は、
中心部が75℃以上で1分以上加熱すれば、
死ぬといわれていますので、
こまめに加熱すれば問題はありませんが、耐熱性のないウェルシュ菌もいるため、
加熱は100℃以上15分以上の加熱をお勧めします。
(全体的に火が通るように混ぜながら加熱してください)
ウェルシュ菌についても、食中毒症状が出ても比較的軽く
気づかない人もいるようです。
ですので、騒ぎ立てるほど
心配はしなくても良いかと思いますが、
菌の繁殖は、ちょっと気持ち悪いですし、
症状が軽いとはいえ食中毒になるのもいやですよね。
カレーは、菌の繁殖を手助けする条件が豊富にそろっていますので、
常温ではない、上記保存方法を心がけることをお勧めします。
ちなみに、菌の繁殖は、5℃~60℃の中で行われます。
ウェルシュ菌については、50℃~20℃(最も繁殖する温度は40~45℃)
まとめ
[check_list image=”check1-g”]
- カレーは、季節に関係なく常温保存より冷蔵保存が良い
- 3日以上保存するのであれば、冷凍保存が良い
- 冷蔵保存するときは、できるだけ早く冷ますようにする
- 密閉できる容器に移して冷蔵するとにおい移りがない
- 冷凍保存する場合は、ジャガイモは取り除くか潰してからが良い
- 解凍は、冷蔵庫での解凍か、湯煎解凍が良い
[/check_list]
このようにまとめることができます。
基本、常温保存はしないこと、保存する際は加熱をこまめに行うか、
急速に冷やし冷蔵もしくは冷凍保存をすることが望ましいでしょう。
いつも自家製カレーを食べているのですが、
たまにレトルトカレーを食べたときなどは、
スパイシーさに感激したりします。
レトルトカレーは、今は様々な種類がありますので、
調べてみると結構面白いですよ。