食品あるいは食材を真空保存すると、
菌の繁殖を防ぐことができるため、
腐りにくくなるといわれています。
また、酸素が少ない低酸素状態に
なるので、酸化も防ぐことができ、
鮮度も保たれます。
では、なぜ酸素がないと菌は繁殖できないのか?
仕組みを見ていきましょう。
なぜ菌は繁殖できないのか?
多くの菌は、増殖するために酸素を使用しますが、
真空保存をすると、低酸素状態になるため、
繁殖スピードが著しく低下します。
ですので、真空保存は菌が繁殖しにくい
環境といえます。
ですが、真空容器、真空パックなど
ほぼすべての家庭での真空保存は、
完全な真空ではありません。
内部に酸素がいくらか残ってる状態ですので、
家庭で真空保存の道具を使ったからと言って
菌が繁殖しなくなるというわけではありません。
あくまでも、菌の繁殖をある程度
抑えられるという話です。
酸素のない状態で繁殖する菌もいる
酸素のない状態を好む菌がいます。
代表的なものでいえば、ボツリヌス菌です。
ボツリヌス菌は、土壌、海、湖、泥の中など
広く存在する菌で好む環境は、
[check_list image=”check1-r”]
- 酸素のないところ
- 温度は3℃~30℃(型によって異なる)
[/check_list]
真空保存容器は注意が必要
真空保存容器に食品を入れて、
さらに冷蔵庫保存などされる場合は、
上記のボツリヌス菌に注意する必要があります。
特に真空状態(それに近い状態)にしたのに、
容器が膨張していた場合や、開けてみてにおいが
変わっていた場合などは、注意してください。
ボツリヌス菌はしっかりとした対策を
ボツリヌス菌は、消毒や熱にも強いのですが、
120℃で4分間、中まで加熱することで死滅します。
また、ボツリヌス菌の出す毒素は熱に弱いため、
真空保存したものは、80℃で20分の煮沸、
あるいは10分間の加熱をすれば、
問題ないでしょう。
とはいっても、上記であげたように
状態がおかしければ、
速やかに処分してください。
また、真空保存する前に、
調理器具や食材などをしっかりと洗浄することも
対策の一つです。
真空保存は良いのか?
真空保存する際は、酸素を嫌う菌に
注意しなければいけませんが、
全体的に見て、多くの菌は酸素を使用して
繁殖を繰り返しますし、酸化のことも考えると
真空保存したほうが、食品や食材の鮮度は
保たれます。
真空保存するのとしないのとでは、
賞味期限も変わってくるでしょう。
真空保存容器のおすすめは?
真空保存グッズは、様々なものが販売されています。
専用の袋に入れて、機械で空気を抜いていくものやタッパーなどに空気を抜く口がついており、そこから空気を抜いていくものなど。
腐敗や酸化を遅らせたいのであれば、できるだけ空気が抜けるものを購入するとよいでしょう。
ですが、このような機械は性能がよくなるほど値段が高くなります。
何万円と出しても大丈夫という場合は、そういったものを検討するとよいでしょう。
こちらは、真空パック器の動画です。
逆に値段をかけたくないということであれば、真空タッパーなどを使ってみてはいかがでしょうか?
これですと、単品購入の場合2000円前後からありますので、比較的購入しやすいかと思います。
まとめ
[check_list image=”check1-g”]
- 真空状態にすると菌の繁殖が抑えられる
- 酸素のない状態を好む菌もいる
- 家庭用真空保存グッズは、真空に近い状態を作ることができる
- 真空保存したからといって、食品が腐ったり酸化するのを
完全には防げない。(長持ちはする)
[/check_list]
総合的に見て、真空保存は腐敗や酸化を遅らせることが
できますので、活用していったほうが、良いでしょう。